タイでは旅行者を狙った盗難が後を絶ちません。
特に睡眠薬強盗、スリ、バイクでのひったくり、ホテルや乗り物での置き引きが多いです。
日本に住んでいると、こういったことはあまり起こらないですよね。
少し情報が古いですが、外務省のHPでも以下のように記載してあります。
タイ国内,特に首都バンコクにおいて,日本人が犯罪被害に遭う例が後を絶ちません。これらに共通するのは,タクシーや三輪タクシー(トゥクトゥク)等の運転手を含め,見知らぬ人物から声を掛けられたときや,安易に話に乗ったことが被害に遭うきっかけとなっているということです。 引用:外務省 海外安全ホームページ
観光地で日本人が多いバンコク、パタヤ、プーケットで被害が多いと聞きます。
僕も初めてタイ旅行に一人で行った時に旅行二日目でカオサンロードで睡眠薬強盗の被害にあいました。
その時にパスポート、日本円7万円、ノートパソコン、アイフォンと自分の持ち物のほとんどを奪われてしまいました。
その時の僕の感情は
「盗まれた物のお金は帰ってくるんだっけ・・・」
「英語喋れないしどうするんだよ・・・」
「パスポートないって帰れないやん・・・タイで死ぬのか俺?」
「手持ちが日本円で2万円くらいしかない・・・」
と不安だらけでパニックになりましたが、他の日本人旅行者に対処方法を聞き、何とか全て無事解決しました。
そこで今回は実際にタイで盗難被害にあった際のケース別の対処方法と対策を僕の経験談を踏まえて、ご紹介していきます。
Contents
タイでパスポートを盗難された場合
まずパスポートを盗難された場合、二つの選択肢を取ることが出来ます。
①新規でパスポートを発給してもらう
②帰国のための渡航書を発給してもらう
所要日数は新規でパスポートを発給してもらう場合は1週間はくらいかかるため、短期旅行や短期出張の方で時間がない方は帰国のための渡航書を発給してもらった方が良いです。
ただ帰国のための渡航書に関しては有効期限が3日程しかないため、出国日が決まっていたりすれば出国前にお願いすることになります。
発給までの流れは新規パスポート発給も帰国のための渡航書の発給も以下となります。
①ツーリストポリス(警察)に行き、盗難証明書を作成してもらう。
②日本大使館で新規でパスポートを発給するか、帰国のための渡航書を発給してもらう。
③日本大使館で受け取る。
④タイの入国管理局に行き、入国スタンプを押してもらう。
それでは詳しく解説していきます。
帰国のための渡航書を発給する
帰国のための渡航書で必要な書類は以下のなります。
紛失一般旅券等届出書・渡航書発給申請書(日本大使館にあります)
盗難証明書(盗難された場所の最寄の警察署が作成します)
戸籍謄本か戸籍抄本(日本の身内や親族からタイ大使館宛てに送ってもらいます)
パスポート写真2枚(縦4.5cm×横3.5cm)(日本大使館から徒歩1分の場所にあります)
帰国便の予約表のコピーもしくはEチケット(日本から持参しましょう)
手数料(約770バーツ)
発行手順は以下となります。
盗難証明書の作成
パスポートが盗まれたら盗難場所の管轄の警察署に行き、盗難証明書を作成してもらいましょう。
※宿泊先の最寄の警察署ではなく、盗難にあった場所の最寄の警察署へ行かなければ、受けつけてもらえません
管轄の警察署が分からない場合は盗まれた場所の近くにあるホテル等に行き、「I was stolen my passport.Where is the police station nearby?(私はパスポートを盗まれました。最寄の警察署はどこですか?」と聞きましょう。
スタッフお願いして紙に場所を書いてもらうか、自分でメモをして場所を把握したらタクシー等で向かいましょう。
警察署に着いたら職員がいるため、「My passport was stolen(私のパスポートは盗まれれました」と伝えましょう。
※基本的に警察署の職員は日本語を喋れないので英語でのやり取りとなります。
そこで職員は名前、生年月日、盗まれた時の状況、宿泊先、日本での住所を聞いてくるため答えていきましょう。
質問が終わるとその状況が記載してある、盗難証明書が渡されます。
※管轄の警察署によってはパスポートのコピーを求められるため、用意しておいた方が良いです。
日本大使館に行き、申請を行う
盗難証明書をもらったら、次は日本大使館に行きましょう。
日本大使館はバンコク市内にあり、MRTの「ルンピニー」駅の近くにあるので地下鉄でも行けますが、不安の方はタクシーで「Japanese embassy(日本大使館)」といって向かいましょう。
※土日とタイの祝日はお休みがあるため注意しましょう。
日本大使館には日本人が働いているのでパスポートを盗まれたことを伝えましょう。
指定された紙に記載するように言われるため、指示に従いましょう。
この申請時に上記に記載した必要書類全てを提出します。
※戸籍謄本に関しては、もし親族がいなかったり、送ってもらえない場合は大使館職員に要相談となります。面談を行い、身分を証明することが出来れば戸籍謄本がない場合でも発給出来る場合もあります。
日本大使館で受け取る
全ての書類が揃って提出すれば最短で即日、遅くても翌日で発給することが出来ます。
また受け取りの際に帰国のための渡航書とは別でタイ入国管理局宛の依頼文章も受取ります。
これは今まで使っていたパスポートが失効した事とタイ入国時の入国記録を新しく発給した渡航書に移すために必要になります。
タイの入国管理局に行く
大使館で受け取った帰国のための渡航書とタイ入国管理局宛の依頼文章をもって、タイの入国管理局に行きましょう。
入国管理局についてはバンコク市内にありますが、地下鉄だと遠いためタクシーで向かった方が良いです。
「Immigration office(入国管理局」だと伝わらない可能性もあるため、タイ語もこちらに記載しておきます。
「ตรวจคนเข้าเมือง(入国管理局)」
こちらでスタンプを押してもらえば無事終了です。
新規でパスポートを発給
新規でパスポートを発給する場合は以下の書類が必要となります。
紛失一般旅券等届出書・一般旅券発給申請書(日本大使館にあります)
盗難証明書(盗難された場所の最寄の警察署が作成します)
戸籍謄本か戸籍抄本(日本の身内や親族からタイ大使館宛てに送ってもらいます)
パスポート写真2枚(縦4.5cm×横3.5cm)(日本大使館から徒歩1分の場所にあります)
手数料(5年だと3370バーツ、10年だと4910バーツ)
発行手順としては上記で紹介した帰国のための渡航書と同じです。
新規発給の場合は申請してから最低でも1週間くらいは期間がかかるため、それまでの計画はしっかり立てておきましょう。
タイで貴重品を盗難された場合
貴重品(携帯、クレジットカード、ノートパソコン)が盗難された場合はどうなるのでしょうか?
個別で海外旅行保険に加入していたり、クレジットカード付帯にある海外旅行保険が適用されていれば携行品の保証がついているのであるので日本帰国後に保険金を請求出来ます。
貴重品を盗難された際の流れは以下になります。
①携帯、カード類が盗難された場合はすぐに連絡してとめてもらう
②ツーリストポリス(警察)に行き、盗難証明書を作成してもらう。
③日本に帰国したら、保険会社に連絡して請求手続きを行う。
それでは手順をご紹介していきます。
置き引き等の自分の不注意の場合は保険金は請求することが出来ません。
携帯やカード類が盗難された場合は携帯会社やクレジット会社に連絡する
携帯やクレジットカード類が盗難された場合はすぐに使用される可能性もあるため、盗難に気づいたらすぐに携帯会社やクレジット会社に連絡をしましょう。
連絡手段がないという場合は宿泊先に事情を伝えてPCを借りたり、電話を借りましょう。
以下に借りる際の英語を表記していおきます。
「I was stolen~(私は~を盗まれた」
「Can I use internet or Phone to contact japanese company(日本の会社と連絡するためにインターネットか電話を使わせてもらえませんか?」
クレジットカードの場合、万が一悪用された場合でもほとんどのクレジットカードには盗難保険がついており、60日以内の不正利用であれば全額取り消しすることが出来ます。
※カード会社により、日数は違います。
ツーリストポリスに行き、盗難証明書を作成してもらう
バンコク、パタヤ、プーケット等の観光地には外国人旅行者のためのツーリストポリスがあります。
場所が分からければ宿泊先のスタッフ等に聞いてみましょう。
ツーリストポリスで盗難にあった事情を伝えて盗難証明書を作成してもらいましょう。
※ツーリストポリスによっては報告書だけを作成して指定の警察署に行かないと証明書をもらえないケースがあります。
基本は英語でのやり取りになりますが、バンコク等の場所によっては日本語が喋れる方がいます。
※基本的にはこの盗難証明書がないと保険金をもらえない可能性が高いです。帰国前だったりして事業がある時は考慮してもらえます。
日本に帰国後、保険会社に連絡して請求手続きを行う
帰国後に保険会社に連絡すると具体的にどこで何をどのように等、盗難された状況を具体的に聞かれるため、焦らずに答えていきましょう。
その後に盗まれたもの等を記載する海外保険金請求書が郵送で送られてくるため盗難された物を記載してレシートや領収書を貼付します。
※レシートがない場合は時価になるため、購入した際の価格を記載します。
タイで作成した盗難証明書と、海外保険金請求書を保険会社に郵送して不正がなければ後日、お金が振り込まれます。
タイで盗難に遭わないために事前に対策出来ること
何も対策しておらず、実際に盗難にあってからでは遅いです。
短期旅行で、もし盗難にあってしまったらその旅行が台無しになりますし、旅行中は身動きがとれない場合があります。
僕は睡眠薬強盗にあって以来、タイに限らず、海外に行く時は必ず以下の4つのことに注意しています。
海外旅行保険には必ず加入する
普通に海外旅行保険に加入すると費用がかかるので僕はいつもクレジットカードで航空券を購入して海外旅行保険をつけています。
クレジットカードで航空券を購入すれば、自動的に保険が適用されるようになるのでわざわざ保険会社に加入しなくても保証されます。
僕が使用しているカードは年会費無料のEPOSカードを使っています。
盗難以外にも海外で病気にかかってしまった場合等の病院代も保証されており、無料のクレジットカードの中では断トツにオススメ出来ます。
外出する時は極力物をもたない
旅行初心者だとバックに色々いれて外出している人をよく見ますが、犯罪者にとっては恰好の餌食になります。
そのため僕は基本ズボンの前ポケットに携帯とマネークリップしか入れていないです。
現金も必要最低限しか持たずに宿泊先の金庫に入れておきます。
話しかけれても絶対についていかない
タイだと観光地で日本語で話しかけれてたりします。
海外初心者で特に一人旅をしていると日本語で喋りかけられると安心感か心を開いてしまいがちです。
そのままついていったら僕みたいに睡眠薬強盗にあったりしますよw
タイで日本語で話しかけてくるタイ人はロクな奴がいないので無視しましょう。
貴重品を持ち歩く場合はウエストポーチに入れる
貴重品を持ち歩く場合もあるのでその際は薄型のウエストポーチを腰に巻き、行動しています。
お腹に巻いておけばスリや盗難に合う可能性が大幅になくなりますし、お酒で酔っぱらっても落とすこともないので安心です。
僕はこのポーチににクレジットカードとパスポートと現金を入れておきます。
宿泊先は高評価のとこしか泊まらない
僕は宿泊先を予約する場合はAgodaを使っています。宿泊先を決める際には必ず日本人のレビューを見てから決めています。ホテルのスタッフが私物を盗難したという口コミが1つでもある場合は絶対にそのホテルには宿泊しないです。
僕は基本的には7.5点以上のホテルに宿泊するようにしています。
まとめ
少額の物であれば盗難にあっても、「まあしょうがないか」で終わるかもしれないですが、パスポートや貴重品を盗難された際は「しょうがないか」では終わりません。
事前に対策しておくことで盗難にあう確率はグッと低くなるので日本にいる時に準備をしておきましょう。
万が一、対策をして盗難にあった場合でもクレジットの海外旅行保険に入っておけばほとんどの事はカバー出来るため、必ず入っておきましょう。
